「少女の不在証明につき、閉館」 窓のない屋敷には、その一言だけが書かれた紙が貼られ、堅く閉ざされていた。 少女達は選択を行う。
踏み入れた屋敷の中は、既に家屋としての意味を喪失していた。 床一面をはい回る、黒い茨。 そして、道を示すのは、金の百合と銀の薔薇。 少女達は選択を行う。
魔法使いが選ぶは金の百合。 行き着く先は、吸血鬼の妹が棲まう地下室。
人形遣いが選ぶは銀の薔薇。 行き着く先は、七曜の魔女が居座る図書館。
さぁ、この 無意味で 無価値で 無意義で 無感動で 無関係な くだらない 心底 くだらない 人形芝居を始めよう。
君、一件を探したまえ。 それは 虚無を開拓する事。